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天満敦子の弾くBalads, Cipirian Porumbescu


天満敦子のヴァイオリン 
何て音だ。

ヴァイオリンの穏やかな音は、ゆるやかにゆるやかに私の全存在に何度も押し寄せてくる。
やがて心の襞の僅かな隙間に忍び込む。

胸の中はその音で満たされ、
胸が震え、更に奥に深く入り、ささくれた皮膚を柔らかくなでつけ溶けてゆく。

浅学にて知らなかったが、この曲は高木のぶ子の小説「百年の預言」に次のように表現されていた。

 低く、重く、静かに耐えかねていた音が、いっきに高音域に駆け上がり、思いのたけと、切なさと、やるせないまでのねがいを、訴える・・・やがてまた、音は低く落ち込み、浮揚し、聞く者の胸を掻きむしって、疲れ果てた旅人のようにおとなしくなる・・・。
 途中で光明が見える。短調は長調に転じ、夢の薄い幕も白光に彩られるが、これは長く続かず、求める苦しみ、叶わぬ嘆きに変わるのだ。

 

 

天満敦子さんの演奏はYOUTUBEから削除されていたので、
Clara Cernat and Thierry Huillet による演奏を聴いて下さい。

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